はじめに
独立・開業が2018年3月なので、1年と4ヶ月ほどが経過しました。
個人事業や起業される方にとって煩雑な事務作業や慣れていない分野の処理は辛いものです。そんなときは専門特化したサービスを活用するとよいでしょう。
実際に、いろいろなサービスも試してみたり、試用してみたらドンピシャで即決してみたり、よくわからないからとりあえずはじめてみたら定着したり(もっとよいサービスがありそう)と発展途上ではありますが、なにかの参考になれば幸いです。
なお、各種、認識違いや不足、誤りなどあると思います。見つけた場合はそれとなく教えてください。まだまだ勉強の身なので、こうやってオープンにすることで、フィードバックをいただきたいというのがこちら側のこの記事の意義になります(正直に)。
開業時に活用したサービス
さて、事業運営でのサービスの紹介の前に、開業時に活用したサービスについてですが、これらについては以下のコラムでまとめています。よろしければ合わせてご覧ください。
[clink url=”https://www.evangelism.jp/2019/09/services-of-my-journey-for-starting/”]
サイト運営
このブログおよび、個人事業のサイトは、XSERVERを使わせていただいています。なんといっても低価格なのがよいです。サーバーだけでなく、ドメインもいくつかはこちらで契約をしています(一部ドメインはスコープ範囲外なので別のサービスを利用しています)。独自SSLも無料で利用できます。
[clink url=”https://www.xserver.ne.jp/”]
サーバーのプランは、X10で十分です。実際にブログ、事業サイト、その他いくつかのサイトも1契約範囲内で10年に近いくらい使っていますが、制限にひっかかることもなく使えています。上位のプランに変えるメリットもいまのところ全くありません。
なお、当ブログは、XSERVERで自動インストールとセットアップができる WordPress を使っています。自動アップグレードもできるのでたいへん運営が楽です。設定はそこそこカスタマイズしています。
メール
メールは、つい数ヶ月前まで XSERVER のメールシステムを使っていました。これでも不満はなかったのですが、クライアント様からのミーティングインバイトに対応できるといいなと思い、後に紹介する Microsft Office 365 の Exchange Online サービスに移行をしました(移行の方法もひとつ記事がかけるのですがそれはまたの機会にということで)。
[clink url=”https://products.office.com/ja-JP/business/get-the-most-secure-office-with-exchange-online”]
正確には、Office 365 Business Premium を契約しています。詳細は後ほど。GMail も検討したのですが、実は、Google アカウント連携で事業で使っているメアドを紐づけてしまっており、それでいくつかのクライアント様のシステムへのアクセスなどをさせていただいており、紐づけの解除と新規作成などがリスクがあると判断しました。
オフィスツール
クライアント様とのドキュメントなどのやり取りがあり、避けては通れませんでした。元 Microsoft としてもというのもあるにはありますが、G Suite では、細かい部分で互換性に難もあり、また、Office Online でもいちいち OneDrive にアップロードしなければならないなど煩雑になるため、Office for Mac は必須です。ちなみに、Windows OS は一切使っていないため、Mac 版があればそれで十分な感じです。
[clink url=”https://products.office.com/ja-jp/business/office-365-business-premium”]
もともとは、Office 365 Business で契約をしていました。要は一番お安く Office アプリケーションが使えるプランです。上述のように、Exchange Online でメールを使いたくなり、Business Premium にアップグレードしました。ちなみに O365 のプランはここで値段も含めて確認するといいです。
バックオフィス
顧客管理、案件管理、受発注管理といったバックオフィス系は、board を使っています。
[clink url=”https://the-board.jp/”]
請求書は、Misoca を愛用していたのですが、board は、請求書作成も含んだバックオフィスをすべてやってくれるのでこちらに一本化をすることにしました。実はこの辺りは会計サービスを何にするのかにも関連しておりました。その辺は、後述します。また、freee でも請求書などは処理できるのですが、どうしてもトラッキングしたかったので board を利用しています。本来であれば、案件管理は Excel でも十分な案件数ではありますが、これも経験ということで。
board では、以下の管理をしています:
- 顧客管理(顧客情報、担当者の連絡先など)
- 案件管理(顧客情報を紐づける)
- 見積書・請求書・領収書、(発注書なども)も自動作成
- 案件の受注ステータス管理
- 請求管理
- 毎月の請求ステータスや金額の確認
- 請求書の発行(メール、郵送)
- 会計サービスと連動(請求書発行時に会計サービスに売り上げとして計上するなど)
- 発注先・発注・支払い管理
- ここで紹介しているサービスや事務所費用などの管理
また私の場合は、個人事業のほか、社員、契約社員としての所属もあるのですが(事業の一環としてクライアントとの契約形態はクライアントと協議の上決めています。なお、社員契約であっても社会保険などは自分でマネージする方針です)、それらの収支も board で管理し、全体のお金の流れが把握できるようにしています。
要するに、プライベートなお金以外のお金の大まかな流れや、特に入金に関連する諸手続き(見積もり、請求とか)は board で見ているということです。年間通した見込みもレポートできるので便利です。
クライアント様との契約書など大切な書類関連もPDFデータ化して案件に対して添付をしています。紙の契約書などは事務所で大切に保管していますが、ささっと確認したい場合に便利です。
プランは、ファイル保管とデータロック(変更できないようにする)があるので Basic にしています。個人事業ならば Personal でも十分ではあります。
要望があるとしたらやはりスマホアプリがほしいです。
会計・確定申告
愛用していた Misoca の流れで、弥生会計やマネーフォワードも検討をしましたが、私レベルの素人会計には 会計freee がやさしいと感じました。
[clink url=”https://www.freee.co.jp/kojin/”]
会計freee では、開業に向けた準備(開業費)から使い始めて、日々の経費の登録、リアルな入出金管理を行なっています。銀行サービスやクレジットカードサービスと連動するため、手入力不要でリアルデータを扱えるので助かっています。
board と 会計freee を連動しているため、board で請求処理をすると、売り上げとして会計freeeに登録されます。実際の入金は、「月末締め翌月支払い」だとすると翌月の月末になるのですが、会計freeeが事業用銀行口座と連動しているので、入金があり次第、決済を行うことができます。
会計freeeで行なった決済処理をトリガーにして board の請求ステータスを「入金済み」にできたらなおよいのですが、そこは手動で行なっています。全自動だとお仕事してお金をいただいた実感がなくなってきそうなので、ひとステップだけ手作業があっても良いかなと思っています。
経費については、スマホアプリで領収書を写真添付することもできますし、オンラインの領収書PDFを添付することもできるので、必ず記録するようにしています(機能としては使いやすいですが、行為自体はその性質上結構手間です)。
ご存知のとおり、領収書の電子データでの保管はハードルが高いので、確定申告向けには、実際の紙の領収書を保管(PDFのものは紙に印刷して保管)しなければなりませんので、会計freeeスマホアプリでパシャっとしたら OK ではないのですが、記録を電子化することで、紙の情報を見ることは最小限に抑えられると期待しています。紙の領収書は、Microsoft 社員時代の名残で律儀にA4用紙に糊付けしていっています(これまた手間)。一月分ごとにZIPロックなどに入れておくでもいいのですが。
あと、board + 会計freee でやろうと決めたあとで会計freeeに請求書発行機能があることに気がつきました。あるものは使った方がいいのかもしれませんが、上述のような理由で board を使っているので後悔していません。
プランは、「スターター」ではじめたのですが、前述のように領収書を写真で添付し続けたいために、「スタンダード」プランに切り替えました。
2018年度の確定申告も 会計freee のおかげで税理士さんを頼まずに一人で乗り切れましたのでおすすめです。
契約書へのサイン
契約書へのサインなど書類のやり取りは、クライアント様に合わせているのが基本です。ただし、契約書のみならず、見積もり書や請求書なども可能な限り PDF でメールやクラウドストレージでの受け渡しをお願いしています。board が郵送にも対応しているので、それでも対応できますが、こちら側の書類が PDF が原本となるので、原本でのやり取りを推奨しています。
さて、契約書へのサインで主な方法は以下です:
- 紙に署名・捺印して郵送
- PDF に署名・捺印して共有
- クラウド電子契約
PDFに署名・捺印する際には、Adobe Reader の署名機能を使います。予め個人事業の代表印をスキャンしてデータ化しておいているので、捺印が行えるようにしています。これで複数社でOKいただいているのできっと大丈夫でしょう。
クラウド電子契約サービスを使うケースも増えてきています。私が使っているのは、CLOUNDSIGN です。
[clink url=”https://www.cloudsign.jp/”]
個人事業主向け(利用者一人、契約書送信件数が月10件)の無料プランを利用させてもらっています。大体の場合はクライアント様が法人契約をなさっていてそれにぶら下がる形で利用させていただいているので無料で利用させていただいているのが実際です。
クライアント様との連絡手段
クライアント様との連絡手段は、クライアント様で普段やり取りをされているものを使うことが多いです。具体的には、Slack と Typetalk, Microsoft Teams が多いです。まだクライアント様になる前のやり取りで多いのは、圧倒的に Facebook Messanger です。
[clink url=”https://products.office.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software”]
[clink url=”https://www.typetalk.com/ja/”]
[clink url=”https://slack.com/”]
ドキュメント関連のやり取りで多いのは、最近は Scrapbox です。
[clink url=”https://scrapbox.io/product/”]
サイト内チャット
サイトからすぐにやりとりができるようにチャットの仕組みを組み込んでいますが、こちらは以前は、Facebook Messanger を組み込んでいました。先に述べたように Facebook Messanger からのご連絡が多いためです。でも、実際に設置してみると組み込みの Facebook Messanger での連絡はあまり多くありませんでした。Facebook にログインしていないブラウザだと Facebook にログインしないといけない仕組みなので、そこに抵抗があったのかもしれません。そこで試してみたのが、Zendesk Chat です。
[clink url=”https://www.zendesk.co.jp/chat/”]
Zendesk Chat で効果を出すには、Team プランを選択したいところですが、まだまだチャットでご連絡いただくことがそんなに多くないので、Lite プランにしています。試用した Team プランのトリガーはとても効果的でした。今後検討したいと思っています。
電話
電話サービスも利用しています。IP電話の IP-Phone SMART とそのアプリ SMARTalk を使っています。
[clink url=”https://ip-phone-smart.jp/smart/smartalk/”]
このサービスは、基本料金が無料、着信も無料なため、実質無料で使わせていただいています。留守番電話も無料というありがたいサービスです。発信する際は、今のところ携帯電話で行なっているのですが、料金的にもお得ではあるので、Wi-Fi 環境では発信でも使っていければなと思っています。